4月の発達支援ミュージックは、春を感じられる教具に触れてもらいました。
楽器は、春に似合うあたたかい音がする楽器を持っていき、みんな、繊細で優しい響きのする楽器たちを楽しそうに鳴らしてくれました。
桜の木をイメージしたピンク色のスカーフの下でお花見を楽しんでもらった後は、布の花びらを用意し、先生方に音楽に合わせて花びらを落としてもらいました。
ヒラヒラと落ちていく花びらを嬉しそうに見つめてくれました。
今月は、Sくんのお話です。
私は、去年の秋から月に二回ぽかぽかさんにお伺いさせていただいています。
発達支援ミュージックに参加してくださる多くのお子さまは、私がお伺いするようになる前からぽかぽかさんを利用しているので、空間に慣れた状態でミュージックに参加してくれています。
Sくんは、私がレッスンにお伺いするようになった後にぽかぽかさんを利用するようになった男の子です。
ぽかぽかさんに初めて見学にきた日がミュージック活動の日。
ぽかぽかさんを利用する初日にミュージック活動に参加してくれました。
初日のSくんは、落ち着かない様子でした。
教具を渡すと投げます。投げた教具を先生が拾ってくれるので、また投げます。
音楽を楽しむよりも、先生とのコミュニケーションを育んでいるように見えました。
表情は少し難しい顔をしていました。
数回ミュージック活動に参加した頃から音楽に耳を傾けてくれるようになりました。
Sくんは、足を動かすのがとっても上手で、鈴を足に付けると元気な音を出してくれます。
バギーの座った状態で足をぶらぶらと振って鈴を鳴らしてくれました。
鈴を鳴らすことに一生懸命なSくんの表情は眉間にしわが寄ってて、やはり難しい顔をしていました。
数か月が経ち、4月のSくんの表情が明るくなりました。
鈴を鳴らすウォーミングアップの音楽では、笑顔で足を振ってくれました。
足をあげる高さが日を追うごとに高くなっていきます。冬はバギーの下にあった足が、今では腰まで足を上げて鈴を振ってくれます。
桜に見立てたピンク色のスカーフが頭上で揺れると、スカーフに触れようと足をもっと高く上げてくれました。
足の高さが腰の位置を超えました。
足を高く上げてスカーフに触れようとしているSくんは、とても穏やかな笑顔をしていました。
ぽかぽかさんを利用する初日から見ることができたSくんが、徐々に空間に慣れ、心を解放して音楽を楽しんでいく姿を見守ることができてとても嬉しいです。
さあ、Sくんの足はどこまで高く上がっていくのか?乞うご期待!