リトミック

5月の発達支援リトミックの様子(おかやま内科児童発達支援事業所さん)

5月の発達支援リトミックは、先生と向かい合ってボートを漕いだり、水色のスカーフを小川に見立てて水遊びをしたり、春の小川をテーマに音楽を楽しんでいます。

今回は、久しぶりにリトミックに参加したAくんのお話です。

私が入室すると「リトミックの先生、こんにちは!」と元気よく挨拶をしてくれたAくん。
久しぶりだけど、ちゃんと覚えていてくれました。
みんなで集まってはじまりのごあいさつをし、リトミックがスタート。

すると、Aくんは立ち上がり、「僕はここで見てる」と2mほど距離をあけて座りました。
初めてリトミックに参加した時もそうでしたが、Aくんは物事を受け入れるのに時間をかけるタイプです。
最初は慎重に様子を見ます。(Aくんが初めてリトミックに参加した様子をまとめた記事はこちらです。

ドーンと落ちる音を楽しむ”ドレミうた”では、ドーンのピアノの音に対して「怖い…」と事業所の先生のうしろに隠れていました。
「小川へ行こう」と歩く音楽(トトロのさんぽ)を弾くと、この音楽は覚えていたようでみんなの輪に入り歩き始めました。
一度受け入れれば楽しむことができるAくん。
走る音楽では誰よりも早く走り、お友だちをどんどん抜いていました。
音楽を止めると、誰よりも早く「赤!」と反応してくれました。
※レッスンの中では音楽が止まると、動きを止めて、赤信号の赤の意味を込めて『赤』と言います。

そこからはどの曲も楽しんでくれました。
ボールを出した活動のあとは、ボールを入れる袋を持ってみんなのボールを集めて来てくれました。

リトミックの最後は、リトミック後の保育に支障がでないように心を落ち着かせる時間、”鑑賞の時間”を行っています。
「ボートにのって」という絵本に即興で伴奏を付け、絵本のイメージを音楽で膨らせながら聴いてもらいまいた。

絵本を読み終え、みんなの方を向くとAくんがうつ伏せに寝たまま動かなくなっていました!
私が絵本とピアノを交互に見ながら演奏をしている間に、Aくんの中で何かが起こっていたようです。
鑑賞以外の曲はみんなの方を見ながらピアノを弾いているので、子どもたちの心の変化にすぐ気づくことができるのですが、鑑賞は毎回違う楽譜や絵本を使用しているため、どうしても目がそちらに行ってしまいます。
演奏に集中してしまい、Aくんの心の変化に気づくことができませんでした。
Aくん、ごめんね。

終わりの歌では、うつ伏せのまま微動だにしないAくん。
最後のごあいさつは先生に起こしもらい、先生が手を離したら倒れてしまうくらいぐでんぐでんに力が抜けた状態でごあいさつをしていました(笑)。

絵本の世界を盛り上げようと即興の演奏に夢中になり、みんなの様子を見られなかったことが悔やまれるレッスンでした。。。
次はどんなAくんに出会えるかな?次は鑑賞の時間もちゃんとみんなの様子に目を向けるね!